認知リハビリテーションプログラム
認知リハビリテーションプログラム ~健康寿命を延ばし、生き生きした生活を送るために~
プログラムについて
認知活性化療法と学習療法は科学的に効果が証明された非薬物療法です。
イギリスで開発された認知活性化療法は、認知症の方に様々な活動を楽しんでもらいながら、認知機能を全般的に改善するプログラムです。
大規模な無作為化比較試験という厳密に効果を検証する試験では、認知機能の改善のみならず、生活の質QOLの改善が得られることが明らかになりました。
そのため費用対効果などの結果を含め、イギリスの国立医療技術評価機構NICEから、認知症の非薬物的なアプローチ法として推奨されるようになっています。
学習療法とは、音読と計算を中心とする教材で、学習者と支援者がコミュニケーションを取りながら行うことで、認知機能やコミュニケーション機能、身辺自立機能などの前頭葉機能の維持・改善を図るものです。
そもそも前頭葉には
など私達が普段の生活を送る上での「司令塔」の役割を担っています
この重要な「司令塔」の機能を活性化させることは、様々な利点が考えられます。
例えば、注意・集中力が改善されますと、歩行時のちょっとした不注意でのつまづきや転倒などのリスクが軽減されるでしょう。
年齢とともに、車の運転が危なくなってくると言われますが、その能力の多くが、前頭葉機能と密接に関連していることがわかります。状況に応じた判断・注意などがなされ安全に運転ができている方は、日常生活もしっかり送れているのではないでしょうか。
半年間学習療法を受けた方に、前頭葉機能をみるFAB検査と、認知機能をみるMMSE検査をそれぞれ施行した研究では、学習療法群(47名)において、非学習療法群(38名)と比べて認知機能の低下を予防する効果と、前頭葉機能の改善が認められました。また、研究に参加された方の多くがアルツハイマー型認知症の方でした。
その後の、2004名の大規模調査では、認知機能と前頭葉機能の両方の改善効果が確認されています。
まだ、認知症と診断がつかない軽度認知障害の段階や認知症の初期段階で、これらのリハビリテーションを行うことは、認知症の発症を予防したり、進行を遅らせる可能性があると考えられますし、健康寿命をより長くすることができると考えています。
参加頂ける方
- 認知症の診断はつかないが、物忘れや注意・集中力・判断力の低下などが気になる方 (軽度認知障害 MCI)
- 認知症の方(物忘れなど認知機能障害が軽度から中等度の方)
プログラムの参加について
- まずは、診察や検査を受けていただき、現在の状態を確認いたします。
診察の結果、参加頂けない場合もございます。 - 週1~2回、1回50分程度行います。
- 原則、半年間続けて頂くことで、脳機能の改善に効果が期待されます。
最近、物忘れや注意・集中力・判断力の低下などが気になる方、参加してみませんか
軽度認知障害MCIのレベルで積極的にご参加ください。
ご興味がある方は、お気軽に電話でお問い合わせください。